ヘンプ法衣|仏教とSDGsを体現したサスティナブル法衣
僧侶だからこそできる環境問題への取り組みとは SDGsへの取り組みが世界的に広まる中、環境問題に関心を持つ僧侶の方が増えています。
「環境問題に関心はあるけど、何から始めて良いのかわからない」 「自分にできるSDGsの取り組みはないだろうか」
仏教の教えと環境にやさしい暮らしは親和性が高いため、僧侶だからこそできるSDGsの取り組みはないかと考えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、環境にやさしい「ヘンプ生地」を利用した「ヘンプ法衣」をご紹介します。 ヘンプ生地を使った法衣を身にまとうことで、節度を持ち自然を大切にするという仏教の教えを体現します。
ヘンプとは
「ヘンプ」とは、「大麻」のことです。
日本では麻薬のイメージが強い大麻ですが、実は非常に環境にやさしい植物。 大麻から作られたヘンプ生地は、天然の繊維であるため地球を汚さず、サステイナブルな素材として、世界的に注目されています。
自然な光沢とほどよいハリがあり、とても品のある生地に仕上がります。
ヘンプが環境に優しいと言われる理由
①農薬や化学肥料を使う必要がないから
ヘンプは害虫に強く、栽培時に農薬・化学肥料を一切使用する必要がありません。 また、ヘンプは100~120日で3~4m程にもなる、とても成長が早い植物です。雑草よりも成長が早いため、除草剤を使う必要がありません。
②ヘンプは土壌改良に利用できるから
ヘンプを収穫後の土壌は、土壌が改良されふかふかになると言われています。日本には、痩せた土地を改良するためにヘンプを植えてきたという歴史があります。
③不良土でも育つから
ヘンプは、良い土壌でなくても、また、大量の水が無くても育ちます。そのため、用途がなく放棄されてきた土地の有効活用にもなると、世界的にヘンプ栽培がおこなわれています。
ヘンプ生地のメリット
ヘンプ生地は、天然繊維でありながら、非常にすぐれた機能を持つという特長があります。
①通年使用できる
ヘンプ繊維には無数の穴が開いています。そのため、通気性がとても良く、常に湿度の調節をしてくれます。
また熱伝導が低いため、夏は1枚で涼しく、冬はあたたかく着られるのがヘンプのメリットです。
②抗菌性が高い
ヘンプ繊維は抗菌性が高く、消臭効果も抜群です。頻繁に洗わないものに利用するには最適の生地がヘンプ生地です。
③紫外線をカットできる
ヘンプ生地は、UVカット効果があります。UV対策をしつつ、汗を吸収して快適に過ごせるので、夏の暑い日の法要時にも快適に身に着けることが可能です。
④吸水性・吸湿性に優れている
ヘンプは麻なので、吸水性が悪いというイメージを持っている人も多いです。ですが実はその逆です。ヘンプは吸水性・吸湿性に優れた繊維で、汗ばむ季節にも着心地がよく、ベタつきなどの不快な思いを軽減してくれます。
⑤耐久性が高い
ヘンプ繊維は強度が高いのが特徴です。通常、糸や布は洗濯をする度に擦れやすくなりますが、ヘンプは洗濯するごとに繊維が丈夫になります。長期間使用する法衣にはピッタリの素材ということになります。
ヘンプ生地のデメリット
①シワになりやすい
ただし、近年の技術向上により、肌触りの良くシワになりにくいヘンプ生地が生産可能になりました。
直七で扱うヘンプは、よりシワになりにくい生地へと改良しています。
②熱いお湯で縮む
ヘンプは、熱いお湯で洗濯すると縮んでしまいます。洗濯は水、もしくはクリーニングを利用しましょう。
③長時間直射日光を当てると変色しやすい
どんな生地にも当てはまることですが、長時間直射日光に当てると色が変わってしまいます。干すときは室内もしくは陰干しをオススメします。
直七法衣店のヘンプ法衣とは
直七法衣店では2021年夏、「ヘンプ法衣」の販売を開始しました。 まさに僧侶のための「サスティナブルな服」です。
僧侶自らサスティナブルな法衣を着ることにより、一般の方々へ直接、環境問題への取り組んでいる様子を発信できます。それを見た一般の方も、環境問題への関心が高まる一つのキッカケとなることでしょう。
まとめ:直七法衣店が目指すSDGs
この記事では、環境にやさしい生地である「ヘンプ生地」を使った「ヘンプ法衣」についてご紹介しました。
僧侶の立場だからこそできる環境問題への意識や取り組みを、「ヘンプ法衣」を通して発信してみてはいかがでしょうか。
直七法衣店では、「ヘンプ法衣」以外にも、不殺生の繭(まゆ)である「アヒンサーシルク」を使った輪袈裟や小物、ジェンダーレスの法衣など、SDGsに積極的に取り組んでいます。
直七は法衣店の立場から、社会に貢献できることを模索し、行動し続けます。
直七法衣店のSDGs
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