明如上人50回忌を記念して作られた五条袈裟
浄土真宗本願寺派では、歴代門主の誕生や亡くなられた(お浄土に還られた)記念法要の際に、五条袈裟や畳袈裟・式章が制定されます。
こちらは、西本願寺第21代門主「明如上人」こと、日本仏教中興の祖・大谷光尊(おおたに こうそん) 50回忌の法要を記念して制定された五条袈裟です。
明如上人(大谷光尊)とは
幕末から明治へと変わりゆく時代のなか、仏教界に未曾有の危機が訪れました。
「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」です。
大谷光尊は、西本願寺の第二十一代門主として、捨て身の行動で仏教の灯を絶やさずに守り抜きました。
父である広如上人とともに本願寺を守り立て、神仏分離令による排仏運動にも信念を持って反抗し、日本仏教の危機を救いました。
さらに、戦国期からの真宗禁制を乗り越え、西南戦争後の鹿児島で真宗を開教し、戦後復興に尽力。
明如上人(大谷光尊)は、仏教界だけでなく、日本の歴史においても重要な役割を果たしたといえます。