法衣袈裟検定 基礎編 袈裟功徳 1

法衣袈裟を学ぶ

法衣袈裟のこと、一歩ずつ学んでいきましょう!

今回のポイント

  • 袈裟は、仏教における象徴的な存在である。
  • 袈裟の伝承は、師から弟子へと直接伝えられるものであり、その血脈は途絶えることがない。
  • 袈裟を身につけることは、仏陀の教えを実践することを意味する。

要約

袈裟は単なる衣服ではなく、仏陀の教えを体現するものです。袈裟を身につけることは、仏陀の教えを直接身につけることにつながり、修行者としての道を歩むことを意味します。また、袈裟の伝承は、仏教の歴史と深く結びついています。

原文

仏仏祖祖正伝(ショウデン)の衣法(エホウ)、まさしく震旦国に正伝することは、嵩岳の高祖のみなり。高祖は、釈迦牟尼仏より第二十八代の祖なり。西天(サイテン)二十八伝、嫡嫡あひつたはれり。二十八祖、したしく震旦にいりて初祖たり。
震旦国人五伝して、曹谿にいたりて三十三代の祖なり。これを六祖と称す。第三十三代の祖大鑑禅師、この衣法を黄梅山にして夜半に正伝し、一生護持、いまなほ曹谿山宝林寺に安置せり。

現代語訳

釈迦牟尼仏から連綿と受け継がれてきた袈裟の教え(衣法)を、中国に正しく伝えたのは、達磨大師ただ一人です。インドにおいて師から弟子へ、途絶えることなく二十八代にわたって伝えられたこの教えが、達磨大師によって中国へもたらされました。

そして、中国の人々によって五代にわたり受け継がれ、六祖慧能大師へと至ります。慧能大師は、達磨大師から直接、この尊い衣法を授かり、生涯をかけて守り続けました。その証である袈裟は、現在も中国の曹渓山宝林寺に大切に保管されています。

解説

道元禅師が著した『正法眼蔵』の一節で、袈裟が単なる衣服ではなく、仏陀の教えを象徴する尊いものであることを説いています。

袈裟の伝承は、仏陀から始まり、師から弟子へと直接伝えられるものであり、その血脈は途絶えることなく続いてきたとされています。

  • 衣法
    袈裟を通して伝わる仏教の教えのこと。
  • 嵩岳の高祖
    達磨大師。中国禅宗の開祖。
  • 西天
    インド。仏教の発祥の地。
  • 曹渓
    中国の地名。六祖慧能大師が修行し、教えを広めた場所。
  • 黄梅山
    中国の地名。慧能大師が達磨大師から法を受け継いだ場所。
  • 宝林寺
    中国の寺院。慧能大師が住んでいた寺で、禅宗の重要な寺院の一つ。

まとめ

道元禅師は、袈裟が単なる衣服を超えた、仏教修行において極めて重要な意味を持つことを説いています。袈裟を身につけることは、仏陀とのつながりを意識し、自己を律し、修行に励むための大切な行為であると示しています。

直七法衣店 四代目の見解です

上記は『正法眼蔵 袈裟功徳』より直七法衣店 四代目の見解です。間違いあらばご指摘ください。合掌

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