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シルクロードを経て伝来した葡萄唐草(ぶどうからくさ)は、一房に無数の実を結ぶ姿から、仏教においては阿弥陀如来が完成された「計り知れない功徳」の象徴と受け止められてきました。
浄土真宗の歩みにおいて、この文様は単なる装飾ではありません。たわわに実る葡萄の姿を、私の方へ向けて注がれる「南無阿弥陀仏」のご利益に例え、法話の場を豊かに彩る縁となります。
如来の慈悲が、隅々に至るまで漏らさず届いていることの喜びを、この意匠が静かに物語ります。
四方八方へと力強く、かつしなやかに伸びゆく蔓唐草(つるからくさ)。この途切れることのない曲線は、親鸞聖人が明かされたお念仏の教えが、七高僧を経て現代の私たちまで脈々と受け継がれてきた、伝灯の歴史を象徴しています。
「過去・現在・未来」の三世を貫き、決して絶えることのない救いの光。蔓が繋がり広がる姿は、お念仏を喜ぶ人々が次世代へと教えを伝え、相続していく「お法(みのり)の広がり」そのものです。
本品の地組織を成す天鵞絨は、室町・安土桃山時代より「至高の織物」として尊ばれてきました。
また天鵞は「てんが」とも読み、白鳥の意味であり、その羽根のように柔らかな質感と、光を深く湛える吸光性は、他の織物にはない圧倒的な重厚感を生み出します。
内側から滲み出るような気品を放つ天鵞絨地は、内陣の煌びやかな荘厳と調和し、僧侶の立ち姿をより一層、厳かに整えます。
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