二河白道をイメージしたお念珠です。
※ 切房または紐房
※ 専用の麻念珠入もございます
水の「瑠璃紺」火の「蘇芳」
瑠璃紺:仏の髪や仏国土の色
艶のある深い紫みの紺色。仏教用語「瑠璃紺」は、仏の髪や仏国土の色とされます。あらかじめ紺に染めたものを蒸気で蒸し、やや明るく染めた色で、江戸時代に小袖の色として流行しました。
蘇芳:平安貴族の高貴な色
黒みを帯びた赤色。染料となる植物の名前で、インド、マレー半島が原産地のマメ科スオウの樹皮から色をだします。今昔物語では凝固しかけた血液の表現にも使われ、平安貴族に愛用され高貴な色でした。しだいに一般化し、紫の代用としても使われました。
この世と極楽浄土
東岸は「この世」娑婆世界、西岸は「浄土」阿弥陀仏の極楽世界を表します。
「行け」と釈迦 「来い」と阿弥陀仏
東岸では釈迦が「心を定め、白道を行け」と勧め、西岸では阿弥陀仏が「一心に念じ、浄土へ来い」と迎えています。
盗賊や猛獣=仏道修行の妨げ
東岸(この世)には、盗賊や猛獣などが私たちを追いかけ、引き止めようと、こう言います。「戻ってきなさい。その白道は危険で悪しき道だから渡りきれはしない。我われに悪しき心などはないのだ」と。これら盗賊や猛獣は「仏道修行の妨げになるもの」を表します。
阿弥陀仏の来迎図
この二河白道は、今まさに往生する人を阿弥陀仏が迎える「来迎図」といえます。善導大師は「観無量寿経」で、次のように説いています。『煩悩にまみれた私たちでも、一心に念じれば「悟りの彼岸」に至ることができる』