式章づくりのワークショップ|裁断から房付けまで、手ぶらで一本仕立てる

「式章を自分で仕立てる」という、貴重な経験のできるワークショップです。四代目ナオシチがお寺や別院に伺い、参加される方がそれぞれご自身の式章を一本仕立てます。お好きな色の生地を選び、ハサミで裁断するところから、房を付けて仕上げるところまでをご自身の手で行います。所要時間は4〜5時間前後で、間にお昼休憩をはさめます。道具は店で用意しますので、手ぶらでお越しいただいても作れます。

これまでのワークショップでは、どなたも最後まで作りきっています。会場での対面が基本ですが、5名以上そろえばオンラインでも開けますので、ご相談ください。この記事では、当日の流れと四代目がお伝えしているコツ、これまでの会場の様子をご紹介します。

ワークショップで仕上がった橙色の式章。左右の先に銀の房が付いている
ワークショップで仕上げた式章。裁断から房付けまで、参加された方の手によるものです。

作るのは、ご自分の式章

式章は、浄土真宗本願寺派でお参りのときに首にかける略式の袈裟です。大谷派では略肩衣と呼ばれます。ワークショップでは、直七オリジナルの「三十六人家集」の生地を使います。西本願寺に伝わる国宝「三十六人家集」にちなんだ柄で、色は8色から選べます。

同じ生地で仕立てた品は式章 三十六人家集のページでご覧いただけます。色選びの参考にもなります。

当日の流れと四代目のコツ

当日は、おおむね次の順に進めます。式章とは何か、どんな場面で使うかを最初にお話ししてから、作業に入ります。

  1. 色を選ぶ:並べた生地から、お好きな色を選びます。
  2. 裁断する:生地を机に広げ、線に沿ってハサミで切ります。
  3. ヘラで印を付ける:定規で寸法の点を付け、ヘラで折る線を引きます。
  4. アイロンで折る:印に沿って折り目を付け、向きを合わせます。
  5. 手縫いで仕立てる:ミシンは使わず、針と糸で縫います。
  6. 房を付けて仕上げる:房を付け、アイロンで形を整えて完成です。
黄色の三十六人家集の生地を机に広げ、ハサミで線に沿って裁断している手元
裁断は、少しずつハサミを進めるのがコツです。

裁断は「少しずつ」

いちばん緊張するのが裁断です。織物の生地は糸の詰まり方で硬さが違い、金糸が入ったところはとくに硬くなります。勢いよくスーッと切ると線からずれるので、少しずつハサミを進めてください。織物には、わずかな歪みがあることもあります。多少まっすぐにならなくても、あとのアイロンと手縫いで加減して整えられます。

ヘラは一度で引く

定規で寸法の点を端と真ん中に付け、点と点をヘラでつなぎます。ヘラを引くときは、もう片方の手で生地をしっかり押さえてください。押さえないと生地がずれます。ヘラは手のくぼみに当てて30〜45度ほどに傾け、ゴシゴシこすらず一度で引くと、きれいな線になります。

この動画で分かること:生地の裁断から、ヘラで印を付けるまでの手元。参加されたご住職のチャンネルの動画です。

「折り目が内側、縫い目が外側」

アイロンで折るときは、「折り目が内側、縫い目が外側」と覚えてください。2枚の生地が噛み合う向きには決まりがあります。ここを逆にすると、首にかけたときに柄の向きが逆さになってしまいます。迷ったら、その場で四代目にお尋ねください。

縫い目は粗めで大丈夫

手縫いの針目は、細かくそろえなくても大丈夫です。縫い始めの玉留めは表に出さず、裏に隠します。後半の動画では、四代目が縫い方を実演しています。

この動画で分かること:手縫いの針目の粗さ、針の出し方、縫い始めの玉留めを隠す方法。後半では、参加されたご住職がワークショップの感想を話しています。
仕立て途中の橙色の式章。銀の房が付き、横に竹の物差しが置かれている
房を付けたところ。ここまで来れば、仕上げはもう少しです。

最後まで作れる理由

参加される方の多くは、和裁ははじめてです。それでも、これまでどなたも最後まで作りきっています。理由は三つあります。

  • ハサミ・アイロン・定規・針・ヘラなどの道具は、すべて店で用意します。
  • 四代目が、ひとりずつ手元を見ながらお伝えします。
  • 時間に余裕をとっています。4〜5時間前後を見ておけば、慌てずに仕上げられます。

広島別院の会では、「ずれたら全部おしまい」と緊張しながらハサミを入れていたご住職が、切り終えて「完璧です」と話していました。終わってから「不器用だったので、かえって思い入れがある」と話してくださった方もいます。裁断から自分で手がけた一本は、ふだんのお参りや法要で長く使っていただけます。

朱色と灰青色の三十六人家集の生地を、参加者が並んでハサミで裁断しているところ
みなさんで並んで裁断しているところ。色の違う生地が机に並びます。

これまでの会場

2019年9月に京都の直七法衣店で最初の会を開き、その後はお寺や別院に伺うようになりました。コロナ禍で一度お休みしましたが、いまはまたお声がけをいただいています。

時期 会場
2019年9月 直七法衣店(京都)。最初の会
2019年11月 直七法衣店(京都)
2020年1月 教西寺(名古屋)。15人が参加
2020年1月 岐阜別院
2023年 本願寺広島別院

開くときの準備

これまで、門徒さんの集まりや仏教婦人会、坊守さんの研修会などで開いてきました。全国どこへでも伺います。人数は、四代目ひとりで15名ほどまでが目安です。日程・人数・会場は、ご相談のうえで決めます。会場にご用意いただきたいのは、作業のできる長机と、アイロンを使うためのコンセントです。アイロンは長机1台(2〜3人)に2台ほどを目安にしています。何台も同時に使うとブレーカーが落ちることがあるので、会場の電気の容量を事前に確かめておくと安心です。

時間は4〜5時間前後が目安です。午前から始めて、間にお昼休憩をはさむ組み方もできます。1名あたりの料金は参加の人数によって変わり、別に交通費をいただきます。くわしくはお見積りします。参加費には、式章 三十六人家集と同じ生地と房、道具の貸し出し、四代目による仕立ての指導まで含まれます。

開催をお考えのお寺・別院の方は、次のことを分かる範囲でお知らせください。

  • 開きたい時期と、会場の場所
  • 参加の見込み人数
  • 会場の部屋と机の様子(写真でも結構です)
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京都1920年創業 直七法衣店 四代目ナオシチ 合掌

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